使い方 読了 約6分
ミシンの糸通しのやり方|図解でわかりやすく解説
※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています
目次
ミシンを使い始めるとき、最初の難関が「糸通し」です。糸の通し方を間違えると、縫い目が崩れる・糸が絡まる・縫えないなどのトラブルの原因になります。手順を正しく覚えれば、毎回スムーズに糸通しができるようになります。
この記事で分かること
- 上糸の正しい経路と手順
- 自動糸通し機能の使い方
- 手動で針穴に糸を通すコツ
- よくある糸通しのミスと対処法
糸通しの前に確認すること
押さえ金を上げた状態で行う
押さえ金(布を押さえる金属のパーツ)が下りた状態で糸通しをすると、糸調子器に糸が正しく入りません。必ず押さえ金を上げた状態で糸通しを行ってください。
これは糸調子トラブルの原因として最も多いミスのひとつです。
針を最高位に上げる
針を最も高い位置に上げてから糸通しを始めると、スムーズに作業できます。ミシンのはずみ車を手前に回すか、「針上げ下げ」ボタンで針を上げてください。
上糸の経路と手順
上糸は、ミシン上部の糸立て棒から始まり、決められた経路を通って針穴まで通します。ミシンの機種によって多少の違いはありますが、基本的な経路は同じです。
手順1: 糸立て棒にミシン糸をセット
糸のコマを糸立て棒に差し込みます。糸が下から出るように向きを揃えるのが基本ですが、機種によって指定の向きがあります。取扱説明書で確認してください。
手順2: 糸を糸案内に通す
ミシン上部に設けられた糸案内(溝や金具)に糸を通します。ミシン本体に記載された番号や矢印に従って進めましょう。
手順3: 天秤(テンション調子器)に通す
天秤は、縫うたびに上下に動くパーツです。天秤の穴や溝に糸をかけます。天秤への糸通しを忘れると、縫い始めに糸が絡まる原因になります。
手順4: 糸調子器に通す
糸調子器(糸の張りを調節するディスク状のパーツ)の溝に糸を通します。押さえ金が上がっている状態だと糸調子器のディスクが開き、糸が正しく入ります。
手順5: 針棒糸案内に通す
針の近くにある小さな糸案内に糸を通します。これが最後の案内点です。
手順6: 針穴に糸を通す
最後に針穴(針の先端付近の穴)に糸を通します。糸は手前から奥へ向けて通すのが基本です(機種によって異なる場合があります)。
通し終えたら、糸端を10〜15cm程度引き出しておきます。
自動糸通し機能の使い方
自動糸通し機能が搭載されたミシンでは、針穴への糸通しをレバー操作だけで行えます。
自動糸通しの手順
- 針を最高位に上げる
- 上糸を手順1〜5まで通す(自動糸通しが代替するのは手順6の針穴のみ)
- 自動糸通しレバーをゆっくり引き下げる
- レバーを引き下げた状態で、糸を金具のフック部分に引っかける
- レバーをゆっくり元の位置に戻す
- 針穴から糸のループが出てくるので、その輪に糸端を通す
ポイント: 自動糸通しレバーはゆっくり操作してください。勢いよく引き下げると、金具が曲がる原因になります。
手動で針穴に糸を通すコツ
自動糸通し機能がない場合、または細い針を使う場合は手動で糸を通します。
コツ1: 針の高さを目の高さに合わせる ミシンの高さを調整するか、自分が少し屈んで針穴と目の高さを合わせると見やすくなります。
コツ2: 糸端を少し斜めにカットする 糸端をハサミで斜めにカットすると、繊維が一点に集まり、針穴に通しやすくなります。
コツ3: 針の後ろから光を当てる 針の奥側から光が当たると、針穴が見やすくなります。テーブルスタンドなどを活用してください。
コツ4: 糸通し器を使う 市販の針糸通し器(ループ状のワイヤーが付いた小道具)を使うと、細い針穴でも素早く通せます。
よくある糸通しのミスと確認方法
| 症状 | 原因の可能性 | 対処法 |
|---|---|---|
| 縫い始めに糸が絡まる | 天秤に通し忘れ | 糸を一度外し、天秤から通し直す |
| 縫い目がループする | 糸調子器に正しく入っていない | 押さえ金を上げて糸通しをやり直す |
| すぐに糸が外れる | 針棒糸案内を通し忘れ | 経路を最初から確認する |
| 糸が切れやすい | 糸調子が強すぎる | 糸調子ダイヤルを弱め方向に調整 |
下糸(ボビン)のセット方法
上糸の糸通しと合わせて、下糸(ボビン)のセット方法も確認しておきましょう。
水平釜(上蓋を開けるタイプ)の場合
現在の家庭用ミシンの多くは水平釜方式です。
- 針板の上蓋を開ける(スライドして外すタイプが一般的)
- ボビンを取り出せる状態にする
- ボビンを正しい向きで釜にセットする(糸が反時計回りになる向き)
- 糸を手前の切り込みに引っかけてから左側の案内溝に通す
- 糸端を10cm以上引き出しておく
- 上蓋を閉める
重要: ボビンの向き(糸の出る方向)を間違えると糸調子が乱れます。機種の取扱説明書で確認してください。
垂直釜(サイドから入れるタイプ)の場合
古いミシンや一部の機種では垂直釜方式が使われています。
- 外釜を取り外す
- ボビンを外釜に入れ、糸をボビンケースの切り込みに通す
- 外釜を本体の釜にセットする
- 糸端を引き出す
下糸の引き上げ方
ボビンをセットした後、上糸で下糸を引き上げる必要があります。
- 押さえ金を上げる
- 上糸を手で持ちながらはずみ車を1回転させる
- 針が下りて上がるときに、下糸が上糸に絡んで引き上がる
- 上糸と下糸を一緒に押さえの後ろに引き出す
下糸が引き上がらない場合は、ボビンのセット方法や糸の通し方を再確認してください。
糸の交換タイミングと注意点
糸交換のタイミング
- 上糸または下糸が別の色に変えたいとき
- ボビンの糸が少なくなったとき(縫製中に糸が無くなると布に糸が引っかかる原因になる)
- 糸の番手や素材を変えるとき
糸交換後に確認すること
糸を変えたら必ず試し縫いを行い、糸調子を確認してください。糸の番手や素材が変わると、最適な糸調子の設定も変わる場合があります。
異なる番手の糸を上下で使わない
上糸と下糸は同じ番手・同じ素材の糸を使うのが基本です。上下で番手が違う場合、縫い目が不安定になり糸調子の調整が難しくなります。
糸通し後の確認手順
糸通しが完了したら、縫い始める前に以下を確認してください。
- 上糸と下糸が共に押さえの後ろ側に10〜15cm引き出されているか
- 押さえ金を下ろしたとき、糸が押さえの下に自然に置かれているか
- 針が垂直に取り付けられているか(斜めになっていると縫い目が乱れる)
- 試し縫い用のハギレで縫い目を確認する
まとめ
糸通しの基本的な順序を覚えれば、毎回スムーズに作業できます。慣れるまでは取扱説明書に記載された番号順に確認しながら進めましょう。
糸通しのポイントまとめ:
- 押さえ金は必ず上げた状態で行う
- 天秤・糸調子器・各糸案内を順番に通す
- 糸端は10〜15cm引き出しておく
- 下糸もセット後に上糸で引き上げてから縫い始める
よくある質問
Q. 糸通しをしても縫い始めに必ず糸が絡まります。
最も多い原因は天秤への糸通し忘れです。糸通しの経路をもう一度最初から確認し、天秤の穴に確実に糸が通っているか確認してください。もう一つの原因として、押さえ金を下げた状態で糸通しをしている場合があります。押さえ金を上げた状態で糸通しをやり直してください。
Q. 自動糸通し機能を使うと糸が通らず外れてしまいます。
自動糸通しレバーをゆっくり引き下げ、レバーが止まった位置で糸をフックに確実に引っかけてからゆっくり戻すことが重要です。フックに引っかける前にレバーを戻すと糸が通りません。また、針が正しい高さ(最高位)に上がっていない場合も自動糸通しが機能しません。
Q. 針穴に糸が通らない場合、どうすればいいですか?
糸端をハサミで斜めにカットすると通しやすくなります。それでも難しい場合は、市販の針糸通し器を使う方法が有効です。また明るい場所で作業したり、針穴の後ろから光が当たるよう工夫すると穴が見やすくなります。老眼鏡や拡大鏡を使うのも一つの方法です。
Q. 糸通しは毎回やり直す必要がありますか?
色や番手を変えるとき以外は、縫い目が正常であれば糸通しをやり直す必要はありません。ただし糸が途中で切れた場合は、切れた箇所から天秤以降のみ通し直せばよいことが多いです。糸調子が突然乱れた場合は、一度すべて外してやり直すことで解決することがあります。
関連記事: